個人事業主の名刺管理・顧客管理

すでに別なコラムで、名刺管理にsansanを有効に活用していることを書いているが、そのsansanを解約して、別な方法にシフトしているので紹介したい。

sansanは企業内で名刺情報を共有するクラウドサービスであり、貸与された専用のスキャナーで名刺をスキャンするとオペレーターによってデータ化されるサービスで、無料アプリのEightの運営会社の有料サービスである。

sansanは非常に優れたサービスで、日経新聞の人事情報やEightの情報と連携して、名刺情報がアップデートされること、メルマガ送信機能があること等に満足していた。しかし、いかんせん個人で使うには高い。基本が企業内で使う設定であるため、最低5ID(実際には特別対応で3ID)の契約で使用していたが、年間の費用が約30万円と高額であった。

年間30万円払うなら、セールスフォースのセールスクラウドが導入できる。ということで、セールスクラウドを使う前提で、セールスクラウドに名刺情報を貯め込む方法を探した。

ここで、セールスクラウドについて簡単に説明する。運営している会社はセールスフォース(日本法人は株式会社セールスフォース・ドットコム)であり、セールスクラウドはいわゆるCRM(営業活動のために顧客との関係を蓄えて、社内で共有・管理)するためのしくみである。費用が1IDごとであるので、実は個人事業主にとって、1IDの契約で使えてしいとてもお得である。

私自身が10年ほど前に社内の情報共有のための仕組み作りのプロジェクトチームにいた時に一度セールスフォースの営業マンに会っている。古い名刺を探してみたが残っていなかった。セールスフォース側には私の情報は残っていた。さすがである。

sansanのサービスで有料のsansanと基本無料のEightの違いは、sansanは名刺を軸にしてCRM・案件管理を目指しており、EightはSNS化に進んでいる。

横道にそれたが、sansanに貯め込んだ約5000枚の名刺データはセールスフォース連携機能を使ってセールスクラウドに移すことができた。

次の課題は新規の名刺取り込みである。これはEightを利用することにした。もちろん富士通のスキャナーを購入するとセールスフォースにOCR化されたデータを転送する機能が有るなどと選択肢はいくつかあった。結局、安価でオペレーターがデータ化するという点と、データをダウンロードすることができるという点でEightの有料サービス(プレミアム:月額400円)を使うことにした。EightのデータをCSVでダウンロードしてセールスクラウドにアップロードするのである。

ところが、sansanとセールスクラウドはデータの構造が同じなので簡単に移管出来たのだが、Eightとセールスクラウドではデータ構造が違うという問題が見つかった。

まずは、名前のデータである。sansanでは姓と名は別なデータであるが、Eightでは「名前=(姓名)」である。Eightのデータをそのままセールスクラウドに移行すると、姓の欄に姓名がはいってしまう。そこで、Eightのデータ上で姓と名の間にスペースを入れてみたところ、うまく姓と名に分かれて移行された。Eightで繋がっていると編集ができないので、その場合はセールスフォースに移行した後で編集する)

次の課題は住所データである。sansanでは住所データが「都道府県」「市区郡」「町村以下」に分かれているが、Eightでは「住所」1本である。そこで、住所データを分割するツールを探した。

住所分解式

エクセルの関数があることがわかり、EightからダウンロードしたCSVファイルをエクセル形式にして住所データを分割して、再度CSVにしてセールスクラウドにアップロードすることでうまく移管できた。

年間約30万円というトータルの費用はほぼ同じであるが、同じ金額でセールスクラウドを使う事ができるメリットは計り知れない。当然ながら、メルマガの送信も可能である。

ここではこれ以上書かないが、Gメールとの連携等、半端なく優れたツールがあるのだ。

 

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