技術レポート ウェルドレス・高転写成形技術と応用展開

プラスチックの射出成形において、2つ以上の流れが合流する部分にスジ状の成形不良が生じることがある。これがウェルドラインである。多点ゲートや開口部を持つ製品によく現れる。

ウェルドラインは合流部分における充填不良により起こるもので、樹脂の温度低下と金型内におけるガス抜き不良が主な原因である。射出成形では流す工程と固める工程は同時に進行するため、金型温度が低いと流動が進むにしたがって溶融樹脂の温度は下がる。それを抑制するための技術がウェルドレス成形あるいは高転写成形と呼ばれる技術である。

具体的な手法として一般的なのはヒート&クール成形と断熱金型である。ヒート&クール成形は射出開始前に金型内面温度を昇温しておき、金型を冷却してから製品を取出す方法である。断熱金型は、金型キャビティ内面に断熱層を設けることで、金型内面に接触する樹脂の急激な温度低下を避ける方法である。

高転写成形はウェルドレスの他に、フィラーが表面に露出しない、鏡面の品質の高くなるなどの効果があり、製品の品格・高級感を演出手法のひとつになっている。

PDFファイルをダウンロードする →ウェルドレス・高転写成形技術と応用展開(秋元英郎)

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