企業に勤めながら専門分野の情報発信を行う方法

いずれ勤めている会社を退職してエンジニアとして独立したいのなら、退職までの時間を使って情報発信をするべきである。ここで2つのケースを考えてみよう。

1つ目は、会社として技術情報を積極的に発信しようというポジションの場合、もう1つは会社としては情報発信に消極的である場合である。

 

会社に勤めていて、会社の技術情報を発信する場合には通常知財部や法務部のチェックが入る。一担当者としては外部から執筆依頼や講演依頼が来てもあまり喜ばない。労力がかかる上に、基本的に成果として大きな評価にならないからである。

しかしながら、独立準備中の立場であれば、またとないチャンスである。もし、同僚や上司に依頼が来て、断ろうとしているのであればやらせてもらうと良い。

 

会社として技術情報を発信する意義は大きい。競合に比べて情報発信が多ければ、業界のリーダーと思ってくれる人も増える。

 

さて、会社が技術情報の発信を認めてくれそうにない場合はどうすれば良いだろうか?

ひとつの方策が「展示会レポート」である。業界誌には毎月のように展示会レポートが掲載されている。展示会レポートを書いて雑誌社に持ち込んでみてはどうだろうか。

 

展示会レポートは会社の技術情報と違い、知財部のチェックは比較的簡単である。時には形式的なチェックだけで済むかもしれない。

 

展示会で同じ展示・実演を見てもレポートを書く著者の視点や切り口で記事の内容は大きく変わる。すなわち、自分の味付けができる余地が十分ある。しかも展示会情報は常に人気の記事である。展示会情報であれば年間に数本の記事を書いて情報発信することも可能である、短期間に名前を売りたいのであれば是非考えてみて欲しい。

 

そのような活動が業界での影響力につながるのだ。